公共政策における物語研究 ■WS代表者 藤井 聡(京都大学) ■活動期間 平成22年6月〜平成25年(秋) ■活動趣旨 近年の土木計画,都市計画,さらには交通政策や経済政策などの 様々な「公共政策」において「合理性」は大いに尊重されてきた. 例えば交通計画においては,交通量をより正確に予測し,それを 踏まえて合理的に交通網計画をたてるというアプローチが,近現代 の交通計画の根幹に位置する考え方であった.しかし近年,人々の 主体的参加を前提とするまちづくりや,人々の意識や行動の変容を 図る施策などの,必ずしも数理的予測を根幹に据えた合理的計画論 の考え方では捉えきれない実務が,公共政策の現場にて実施されつ つある.こうした流れを公共政策論の中に的確に位置づけつつ,かつ, それを踏まえて現状の公共政策の改善を目指すためには,合理性と は異なる新しい計画原理の導入が必要である.ついては本研究WSでは, 1) 「合理性」に変わる計画原理としての「物語」の可能性を探る   議論と研究, ならびに, 2) 「物語」を踏まえた様々な実務実践の展開を促す「実践研究」 の双方を展開するものである. ■小委員会HP